週間教育資料に掲載されました。
2023.12.13

校長・教頭・事務長・主任など学校経営の中核を担うリーダーや自治体で教育行政に携わる教育委員会担当者や文教関連議員の方々にご愛読いただいております「週刊教育資料」にライオン兄さんが掲載されました。
誌面で特集して掲載して頂いた内容を、以下にWEB転載しております。

金融・起業のマネースクール「FinancialFreeColege」代表。 SNSでは「ライオン兄さん」名義で活動。ネット関連会社などに勤務後、独立。サービス業関連会社を興し、売却益を米国株中心に運用し、経済的自由を獲得した。最近の著作に『 新NISA完全攻略月5 円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方』(KADOKAWA,2023年)。
◼️お金の知識と経験を
ーー最近、『新NlSA完全攻略』という本を出されました。
山口 「 NISA」とは、少額投資非課税制度のことですが、来年 1月から制度が見直されて、新しいNISA制度が始まります。
この本は、新NISAで生涯非課税投資枠が 1800万円にまで拡大されることを活用して、老後資産1億円を作る方法や戦略を解説 したものです。
投資ということについて、日本ではなかな か学ぶ機会がないので、高校などの家庭科で、これまでの消費者教育だけでなく、投資なども含めた金融教育を充実させていくことが大切と考えています。その教材の一つとして、こうした本も活用できるのではと思います。
特に、金融教育では、金融リテラシーの向上が不可欠ですが、私は金融リテラシーをひと言で言えば「リスクとは何かを知ること」だと思います。リスクを理解した上で、適正なリスクが取れるためには、お金についての知識や経験が不可欠になります。今回の本は新NISAをテーマにしていますが、投資については、さらに、米国ETFや個別株投資、債券での資産運用など、より高度な投資についても学んでほしいと思います。そのために、私が主宰している「FFC(Financial Free College)」では、資産運用についての無料の勉強会なども開いています。
ーー昨年と今年、二度にわたって私立の高校で金融リテラシーの特別授業をされたと聞いています。高校生などの若い世代向けにはどのような話をされたのですか。
山口 実際の投資の運用よりも、高校生には経済の仕組みについて理解してもらうことが大切と考えています。例えば、現在の日本の経済状況では、円安が続くと共に、長らく給与が上がらないため、若い人たちは、積極的に資産運用を考えていかないと、老後の生活を豊かにすることはできません。例えば、円の価値が下がっても、外貨を蓄えていればリスクヘッジになります。
では、どのような外貨を持つべきかというと、基軸になるのはUSドルになります。また、日本円の現金だけを持っていては不利になるので、外貨のほかにも、株式や債券、金などの現物資産に分散させて、長期に運用していくことが資産運用では必要になってきます。このような経済の基本となる話が理解できると、投資や資産運用の必要性についても「腑に落ちる」ようになります。
高校生を対象にした特別授業では、高校2年生の2クラスに各1コマずつ、「お金の稼ぎ方」「老後2000万円問題」「NISAやiDeCoを活用したインデックス運用」を題材に、金融リテラシー向上に役立つ内容の話をしました。
◼️自己満足ではなく人助けに
ーー高校生はどのような反応でしたか。
山口 「お金を稼ぐことは、誰かに価値を提供することになるので社会への貢献になる」と話すと、真剣に聞いてくれました。私はYouTubeでは「ライオン兄さん」として、自分が得意な株や資産形成の仕方について、よく分からないという人に教えるという活動をしています。そのことによって、人々に「ありがとう」と思ってもらい、お金をいただくのですから、互いに「Win-Win」でハッピーになれる関係と言えます。
また、自分が好きなことでお金を稼ぐことは、「誰かの問題解決をすること」につながると話すと、高校生には腑に落ちるようです。
――自分が好きなことが誰かの問題解決につながるという例はわかりやすいですね。
山口 私はサーフィンが趣味なのですが、自分が楽しむだけでなく、サーフィンに興味がある人に、道具を貸してあげることで、対価が得られますし、サーフィンが上達するコツを分かりやすく教えることで、対価を得ることもできます。自己満足で終わるのではなくて、自分の「好き」が、誰かの役に立つような「お金の稼ぎ方」があることを話しています。
ですから、どのようなニーズが世の中にあるのかをリサーチし、そこから実際に起業するまでのステップなどについても話しました。
――高校生には学業の大切さについても話されていますね。
山口 高校生ですから、学業がまず基本になるのですが、勉強することは「自分の中の(将来やりたいことの)選択肢を増やすことにつながる」という話をしています。
また、実際に社会に出てみると、自分が苦手な分野を克服することに力を入れても、せいぜい世の中の平均程度にしかならないことが多いです。ですから、自分が得意なことを伸ばして、その分野の専門家になれるようにインプットを大切にすると同時に、それを世の中にアウトプット(情報発信)することが大切、と話すようにしています。今の時代ですと、SNSやTikTokなどで発信するだけで、商品やサービスを無料でビジネスにすることができるわけです。
ですから、起業というと難しいイメージを持つ高校生もいますが、自動車学校と同じで、一定の内容を学ぶことで、ほとんどの人が免許をもらえるように、起業について学ぶことで、ある程度までは、実際にできるようになります。ただし、実際の起業後に継続して、発展していくためには、マーケティングを学んだり、経験を重ねたりしていく必要があります。
◼️自分を肯定し、前向きな生き方を
――高校での特別授業で、高校生と接してどのように感じましたか。
山口 学校現場で生徒さんたちを前に話す機会が、それまではなかったのですが、普段からSNSなどでTikTokなど、若い世代がよく利用しているメディアを利用していることもあって、「最近、何がバズっているの?」と、直接、若い人たちに聞くこともあります。ですから、学校の先生方に比べると、気持ちの上では高校生の感覚がよく分かるように思っています。
授業では、金融リテラシーの話の前に、高校生全員が自分について肯定的な感情を持てるように、「自分の好きなことでお金は稼げるようになるし、全員が幸せになれます」と「宣言」しました。担任の先生からも「生徒が楽しそうに授業を受けていた」と評価をしていただきました。
私自身も高校生のときに、「北斗の拳」というアニメで主人公の声優をしていた神谷明さんが講演で来校されたことがあり、とても話が面白くて、今でも内容を思い出せるくらい、強く印象に残っています。普段、学校の先生からは聞かない話や、一つの分野での専門家の大人の人の話は、それだけで印象に残ります。
――「ライオン兄さん」という名前でYouTubeに出ています。
山口 名前自体に意味はないのですが、少しでも視聴してくれた人の印象に残り、親しんでいただきたいという気持ちで、ライオンの被り物をして、「ライオン兄さん」と名乗っています。専門学校で講師の経験もあったので、もともと、授業を面白くする工夫はしていたのですが、高校での特別授業でも、全員ではなくても1人でも、金融リテラシーや投資について、面白そうだと思ってもらえたら嬉しい、という気持ちでした。
――学校の先生方に伝えたいことは。
山口 高校生に限りませんが、若い世代が自己肯定感を高め、自分に自信を持って生きていくための教育が必要だと思います。よく「日本はオワコン」などという表現を聞く機会がありますが、世界の視点からすると、欧米などは自己責任の世界ですから、金利や物価が急に大きく上がって、暮らせなくなる事態になっても、政府が守ってくれないケースが多いのですが、日本では金利を抑制し、ガソリン代の値上がりを抑制するように政府が動くなど、国民の生活が守られている部分もあります。こうした点も理解した上で、自分が好きなことを伸ばして、将来の生き方の選択肢を増やせる学びを通して、自己肯定感を高めていく視点から金融リテラシーを向上させていくことが課題になっているのではないでしょうか。





