利上げ・利下げって何?投資への影響は?
2024.04.30
目次
テレビやネットのニュースで「利上げ」や「利下げ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これらは、投資を行ううえで必ず理解しておくべき大切な言葉です。
本記事では、利上げ・利下げとは何か説明。さらに、利上げ・利下げが投資にどのような影響を与えるかも解説します。
利上げ・利下げとは?
中央銀行が経済を安定させるために政策金利を調整することを、利上げまたは利下げと呼びます。
中央銀行とは、その国の金融機関の中心となる機関のこと。日本の中央銀行は日本銀行、アメリカの中央銀行はFRB(連邦準備制度理事会)となります。また、政策金利は、物価や金融を安定させるために中央銀行が決める短期金利のことをいいます。
一般的に、物価が上昇するインフレ局面では利上げ(政策金利を引き上げること)、物価が下落するデフレ局面では利下げ(政策金利を引き下げること)をおこないます。
利上げ・利下げが起こると株価はどうなる?

中央銀行による利上げや利下げは、株価に影響を及ぼします。
まず、利上げが起こった場合について考えてみましょう。利上げは物価が上昇し景気が良いタイミングで実施されるため、初めのうちは株価が上昇します。しかし、利上げで金利が上がったことによりお金が借りにくくなり、企業は設備投資を抑えるように。物価上昇の影響で消費者がものを買わなくなることもあり、企業の業績は次第に悪化。つまり、利上げを行うと、最終的には株価が下落します。
逆に、利下げが起こった場合について。利下げは不景気によるデフレの際に実施されますから、初期は景気悪化が懸念され株価が下がります。しかし、金利が下がることで企業がお金を借りやすくなり、どんどん設備投資をして事業を拡大していきます。売り上げや利益が増え、企業の業績がアップ。利下げを行うと、最終的には株価が上がるということです。
利上げによる最終的な株価の下落と、利下げによる株価の上昇の仕組みを説明しました。もちろん、株価の変動は利上げ・利下げ以外にもさまざまな要因があるため、必ず上記の通りになるわけではないことを覚えておいてください。
日本ではマイナス金利が解除され17年振りの利上げ

利上げ・利下げの意味や株価への影響について説明してきました。これを踏まえ、最近の日本ではどのような金融政策が行われているか簡単に見ていきましょう。
2024年3月19日の金融政策会合において、日本銀行は2016年より続いてきたマイナス金利を解除すると決定。17年ぶりに利上げに踏み切ることを発表しました。
マイナス金利とは、民間の銀行が中央銀行にお金を預けると、金利がマイナスになってしまう政策のこと。日本銀行にお金を預けた、つまり貸し出したというのに、利息を受け取れるのではなく逆に利息を支払わなければならないのです。
中央銀行にお金を預けると損してしまうということで、民間の銀行は金利を下げ、企業や個人に積極的にお金を貸し出すようになりました。
まとめると、マイナス金利政策は、世の中に出回るお金を増やし、景気を良くするための政策ということです。
デフレを脱却し、経済を再生させるため、日本銀行は2016年よりマイナス金利政策を導入していました。しかし、このたび物価が安定的に上昇し、それに伴う賃金の上昇という好循環を見通せるようになったと判断され、2024年3月にマイナス金利を解除。利上げに踏み切りました。
マイナス金利解除により、多くの銀行が預金金利を引き上げるなどの動きが出ています。今後追加利上げが行われた場合、株価に影響を及ぼす可能性も考えられるでしょう。
米国の利上げ・利下げは日本の株価にも大きな影響を及ぼす

日本国内の金融政策だけで株価が決まるわけではありません。経済はグローバル化しており、特に経済大国であるアメリカの金融政策は、日本の株価にも大きな影響を及ぼしています。
コロナ禍以降、アメリカでは物価上昇がどんどん進みました。それを抑えるため、FRBは大幅な利上げを実施。物価上昇が落ち着いてきたため、次は利下げに転じるのではないかという見方も広がるようになりました。
しかし、2024年4月現在、FRBは現時点で利下げを急ぐ必要がないとし、政策金利を据え置いています。利下げを急がないのは、アメリカの経済成長が底堅く、労働市場も堅調に成長しているためです。
具体的には、
・製造業・非製造業ともに業績が好調
・消費者物価指数が予想を上回っている
・失業率が予想よりも低い
などの理由が挙げられます。
もちろん、今後どうなるかはっきりとわかるわけではありませんが、これまでは2024年中に利下げするといわれていたのが、むしろ利上げする可能性も出てきました。
利上げが行われると、米国株の株価や米国株を含む投資信託の基準価格が下がる可能性があるでしょう。さらに、日本国内の企業の株価に影響を与える可能性も考えられます。FRBの今後の動向に注目しておく必要があるでしょう。
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